従財格とは?
従財格は、四柱推命における「格局(かっきょく)」の一つで、「従格(じゅうかく)」と呼ばれる特別な構造に属します。
従格とは、日主が周囲の五行に従うことで成立する特別な格局のことです。
従財格はその中でも、日主が財に従う=財に身を任せることで運が開ける格です。
🔍基本の意味
「従財格」は、日主(=命の中心となる干)が完全に財星に従っている命式です。
つまり:
- 日主は弱く、自我が薄い
- 財を得るために自分を犠牲にできる
- 組織やお金に順応して生きていくスタイル
従財格の成立の条件
従財格が成立するには、かなり厳しい条件があります。
✅日主(自分)が非常に弱いこと
比劫(比肩・劫財)がなく、印星(印綬・偏印)もないことが望ましい。
✅命式中に財星(正財・偏財)が多くあること
その五行の力に日主が“従っている”状態である必要があります。
✅官星・印星・比劫など他の五行が少ない、または全くないこと
財の五行に純粋に従っていることが重要。
✅月支・時支などの地支にも財が根を張っていると強い
このような命式は、 日主が弱すぎて、自分の意志を貫けない
だから、周囲(特にお金や経済的なもの)に従って生きた方が運が開ける
特徴と意味
✅現実的・お金重視の性格
現実に対する適応力が高く、お金に対する執着や管理能力があります。
✅自力で何とかしようとしない(=依存体質ではなく、状況に従う)
流れに乗る、時代に従うのが吉。
✅組織で働くよりも、財に直結する仕事(商売、投資、経営)で成功しやすい
性格と生き方の特徴
従財格が成立している人の特徴
特徴 | 説明 |
---|---|
現実的・金銭感覚が鋭い | 金銭・物質への関心が高く、経済的成功を求める |
自我が弱く従順 | 組織や権力者に従うことで力を発揮 |
独立向きではない | 起業などよりも、大きな組織での活躍が◎ |
社交的で人との縁が強い | 財星=人脈・流通なので、人を通じて運が開ける |
適職・仕事運
従財格の人は、お金やモノを扱う職業に向いている傾向があります。
- 財務・経理
- 営業職
- 流通・物流・貿易
- 資産運用・不動産
- 金融関係
特に「人を通して財を得る」流れが強いので、人付き合いの中でビジネスが広がるタイプです。
注意点
従財格は「財に従うことで命が立つ」命式なので、自我を強く持ちすぎると運が下がる場合も。
✅ 自分でリーダーシップを取ろうとするより、
✅ 信頼できるリーダーの下で動く方が吉
従財格が破格になるケース
■ 破格とは?
一度成立した格局が、大運・流年などによって壊れてしまう状態です。
従財格における破格の代表的なパターンは以下の通り:
◆ 比劫(比肩・劫財)が来る場合
日主を助ける五行(=比劫)が大運などで来ると、
本来「従っていた」日主に自己主張が出てしまい、従うことができなくなります。
→ 結果、従財格が崩れて「普通の命式」に格落ちする。
◆ 印星(印綬・偏印)が来る場合
印星は日主を生じるエネルギー。
これも日主が強まってしまい、“従う”というバランスが崩れます。
→ 財を消してしまうような動きになることもあり、破格。
◆ 官星(正官・偏官)が来る場合(ケースバイケース)
官星は財の次に来る五行で、「制御」を意味します。
この場合、格が変化する可能性もあり、
従財から従官に移行することもあります(複雑な判断が必要です)。
破格になった時、どうなる?
破格になると、それまでの運の流れが一変することがあります。
✅成功していたビジネスがうまくいかなくなる
✅組織との関係が悪化する
✅金銭面で損失を出す etc.
※破格を見越してその時期に備えることが可能です。
まとめ
・従財格とは 、財星の五行に完全に従う命式
・成立条件 :日主が弱く、比劫・印星がなく、財が強い
・運勢の傾向 :お金に恵まれ、現実的で商才あり
・破格するケース: 比劫・印星が大運で巡ってくると崩れる
・対処法 :破格期を事前に知り、方向転換や準備をする
※命式が実際に従財格かどうかは、命式全体を見て判断する必要があります。