「通根って何?命式を読んでもよく分からない…」とお悩みではありませんか?
本記事では、通根を見つけるためのチェックポイントと手順を、図解と例題でわかりやすく解説します。 読み終える頃には、自分の命式でも“根っこ”の強さを自信を持って判断できるようになります。
通根とは
通根 意味/定義
通根(つうこん)とは、「木が土の中にしっかり根を張っているかどうか」を五行で確かめる作業のことです。
天干にある五行が、地支に存在する同じ五行の蔵干と結びつくことを指します。
これにより、天干の五行が地支からエネルギーを受け取り、その力が強化されます。
例えば、天干に「甲」(木)があり、地支に「寅」や「卯」(いずれも木の蔵干を持つ)がある場合。
→甲は寅や卯と通根していると判断されます。
根がある=エネルギー源が地中にあるイメージなので、その五行(木・火・土・金・水)がグッと強くなります。
逆に根がない場合は、その五行は「栄養不足でぐったりした植物」のように弱くなる、と考えると分かりやすいです。
月令を得ている命式の具体例を以下に示します
例:1985年5月15日生まれ
日干:丙(火)月支:巳(火)
年柱 | 月柱 | 日柱 | 時柱 |
---|---|---|---|
乙丑 | 丁巳 | 丙午 | 庚申 |
分析:
- ・日干と月支の関係:
- 日干の丙(火)が、月支の巳(火)と同じ五行であるため、日干は月令を得ています(通根)
- ・季節の影響:
- 月支の巳は夏の始まりを示し、火の五行が盛んな季節です。
- このため、日干の丙火は季節のエネルギーを受けてさらに強められます。
- ・通根の確認:
- 日干の丙火は、月支の巳火および日支の午火に通根しています。
- これにより、日干のエネルギーは安定し、強化されています。
無根 とは
無根(むこん)とは、**「木がまだ土に根を張っていない状態」**を指します。
五行でいえば、その気(木・火・土・金・水)がない。
もしくは、土台を失ってパワーが弱まっているイメージです。
たとえ通根していても「冲(ちゅう)」という地支同士のぶつかり合いが起こると、その根が揺さぶられたり、切られたりして、エネルギーの供給が不安定になります。
たとえば、寅と申、卯と酉のように冲の関係にある地支がぶつかると、せっかくの通根の力が弱まってしまうこともあります。
根の弱い草花は、少しの風でも倒れやすいですよね。
それと同じで、無根の五行は外からの刺激に左右されやすく、エネルギー切れを起こしがちです。
四柱推命において、地支の**冲**によって通根が断たれ、無根となる命式の具体例を以下に示します。
例:1990年8月15日生まれ
日干:甲(木)地支:申(金)寅(木)
年柱 | 月柱 | 日柱 | 時柱 |
---|---|---|---|
庚午 | 壬申 | 甲寅 | 戊子 |
分析:
- ・日干と地支の関係:
- 日干の**甲(木)は、地支の寅(木)**により通根しているように見えます。
- ・冲の影響:
- しかし、寅と申は**冲**の関係にあり、互いに強くぶつかり合うため、寅の木のエネルギーが損なわれます。
- この結果、日干の**甲(木)**は地支からのサポートを失い、無根の状態となります。
- ・命式全体の影響:
- さらに、月支の**申(金)は日干の甲(木)**を剋す(金剋木)ため、甲のエネルギーはさらに弱まります。
- このように、冲と相剋の影響で、日干の**甲(木)**は非常に弱い状態となります。
通根 重要性・メリット
通根があると、その五行の力がぐんと強くなります。たとえば「木」が天干にあって、地支にも同じ木の性質があると、土の中にしっかりと根を張っている木のようにエネルギーが安定します。
逆に、通根がない(=無根)の状態では、地面に植えられていない植物のように、ぐらぐらしてすぐにしおれてしまいます。
つまり、通根があると:
その五行が「しっかり育つ」
役に立つ“元気な力”として、使われやすくなる(=用神に選ばれやすくなる)
安定感があり、外からの影響に強くなる。
「通根している=4輪車に乗っている状態」「無根=一輪車に乗っている状態」です。
4輪車の方が安全に進めます。ただ、1輪車も経験を積めばかっこ(練習練習すれば)前に進むことができますよね。
通根の見方(チェックポイント)
✔︎ 天干と地支の五行を照合する
✔︎ 月支(月令)で五行の勢いを確認
✔︎ 十二運で通根の強弱を把握
✔︎ 蔵干を使って根があるか確認
蔵干 と 五行 対応表
蔵干(ぞうかん)とは、地支の中に「隠れている天干」のことです。
つまり、見た目には出ていないけれど、地中にある五行の“隠れたエネルギー”と考えるとわかりやすいです。
以下は代表的な蔵干と五行の対応一覧です:
地支 | 蔵干(隠れている天干) | 五行 |
子 | 癸 | 水 |
丑 | 己・癸・辛 | 土・水・金 |
寅 | 甲・丙・戊 | 木・火・土 |
卯 | 乙 | 木 |
辰 | 戊・乙・癸 | 土・木・水 |
巳 | 丙・庚・戊 | 火・金・土 |
午 | 丁・己 | 火・土 |
未 | 己・丁・乙 | 土・火・木 |
申 | 庚・壬・戊 | 金・水・土 |
酉 | 辛 | 金 |
戌 | 戊・辛・丁 | 土・金・火 |
亥 | 壬・甲 | 水・木 |
この表を使えば、命式に出ている地支の中に、どの五行が隠れているかを調べることができます。 通根しているかを判断するときは、天干の五行と、この蔵干の五行が一致しているかを確認しましょう。
通根 判断 フローチャート
通根を判断する流れを、次のようなフローチャートで確認してみましょう:
- ・天干に注目:甲・乙・丙・丁など、命式の“表面”に出ている五行を確認。
- ・地支(蔵干)に同じ五行があるか確認:地支(寅・卯・辰など)の中に、天干と同じ五行があるかをチェック。
- ・一致していれば通根!(例:天干が「甲(木)」で、地支に「卯(乙木)」があればOK)
- ・月支で勢いを確認:その五行が季節的に勢いがあるか月支を確認。
- ・十二運で強さを補足評価:長生・建禄・帝旺ならさらに強いと判断する場合がある。
- ・冲や刑などで根が傷ついていないか確認:通根していても、地支同士がぶつかっていると弱くなることがあります。
通根 早見表
以下は、天干と地支の通根の有無をすばやくチェックできる早見表です。 「天干にこの五行があるとき、どの地支が通根となるか」がひと目で分かります。
天干の五行 | 通根する主な地支 | 補足 |
木(甲・乙) | 寅・卯・辰・未・亥 | 蔵干に甲・乙を含む地支 |
火(丙・丁) | 巳・午・未・寅・戌 | 蔵干に丙・丁を含む地支 |
土(戊・己) | 丑・辰・未・戌・寅・巳・午・申・亥 | 蔵干に戊・己を含む地支 |
金(庚・辛) | 申・酉・丑・巳・戌 | 蔵干に庚・辛を含む地支 |
水(壬・癸) | 子・亥・申・辰・丑 | 蔵干に壬・癸を含む地支 |
通根 がない場合(無根)の対策
通根がない=エネルギーの“根”がない状態ですが、対策することでバランスを取ることができます。
対策①:五行を補う
足りない五行(例:木が弱い)を、
- 食事(木=酸味、火=苦味など)
- 色(木=緑、火=赤など)
- 行動(木=読書・計画、火=情熱的な活動) などで生活に取り入れることで、弱い部分を自然に強化できます。
対策②:方位を活用する
風水や奇門遁甲などで、自分にとって「木の気」が強まる方位を選び、旅行や引越し、開運行動を行うと、エネルギー不足をカバーできます。
対策③:用神でサポートする
命式全体を見て、補強すべき五行を「用神」として選び、その五行が活きるような仕事・人間関係・趣味を意識することで、流れが整いやすくなります。
「根がなくても、肥料や支柱で植物を育てる」ように、工夫次第でちゃんと元気になります!
三合・方合・冲 が通根に与える影響
通根の力は、地支同士の組み合わせによって“助けられたり”“弱められたり”します。
三合・方合の影響(プラスに働く)
- **三合(さんごう)や方合(ほうごう)**という地支の組み合わせが起こると、 五行の力がより強まります。
- たとえば「寅・午・戌」がそろうと「火の三合」になります。 このとき、もし天干に火(丙・丁)があれば、地支から強い通根のエネルギーを受け取れます。
- これは、強いリーダーがチームを引っ張り上げるようなイメージです。
冲の影響(マイナスに働く)
- **冲(ちゅう)**は、地支同士がぶつかり合う関係です。
- たとえば「寅」と「申」が命式に並ぶと、お互いの力を打ち消し合います。
- もし「寅」が木の通根となっていた場合、「申」とぶつかることで、せっかくの根が切られてしまい、 木の五行が弱くなってしまうのです。
たとえ話: 三合=仲良しチームでパワーアップ! 冲=ケンカして根がちぎれる!
まとめ
・通根の見つけ方と活用ポイント
この記事では、四柱推命における「通根(つうこん)」について、初心者にも分かりやすく図やたとえ話を交えながら解説してきました。
通根とは、命式の天干(表に出ている五行)が、地支(地中の五行)とつながり、しっかりと「根を張っている」状態を意味します。これにより、その五行の力が安定し、用神としても活用しやすくなります。
見つけ方のポイント
・天干と地支の五行が一致しているか(蔵干を確認)
・月支(季節の応援)と一致しているか
・十二運や三合などでさらに強まっているか
・冲などの影響で弱まっていないか
・無根でも大丈夫!
もし通根していない=無根でも、
・ライフスタイルで五行を補う
・方位の力を活かす
・用神で命式全体のバランスを取る
など、元気を取り戻す方法はたくさんあります。
最後に
通根の考え方は、植物にたとえるととても分かりやすくなります。根っこがあればこそ、木は倒れずに育つ。自分の命式でも、どこに根があって、どこを育てれば良いかを知ることは、人生の進み方にヒントをくれます。
この記事を通して、あなた自身の命式にしっかりと「根」を張るヒントが見つかったなら嬉しいです。
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