四柱推命養成講座

四柱推命の魁罡、辰と戌の強さのヒミツと特徴について

四柱推命において「魁罡(かいごう)」と呼ばれる特別な命式構成。
その中でも「辰(たつ)」と「戌(いぬ)」は、特に強いパワーを持つ十二支とされ、多くの鑑定士に注目されています。

この記事では、辰と戌の持つ霊的・構造的な強さの秘密をひもときながら、魁罡における役割や特徴を解説します。

自分や身近な人の命式に「辰」や「戌」がある方にとって、大きな気づきが得られることでしょう。

目次

●辰の強さとは?龍神としての象徴性と内包エネルギー

●戌の強さとは?守護の力と地獄の門番としての役割

●辰と戌に共通する「陽の土」とは?

●「天羅地網」の関係とその意味

●魁罡における辰と戌の特別な役割

辰の強さとは?龍神としての象徴性と内包エネルギー

龍神・水の神としての辰

辰は十二支の中で唯一の空想上の動物「龍」を象徴し、古来より霊的な存在として崇められてきました。神社の手水舎に龍の姿があるのも、水神・龍神としての役割を意味します。

上昇志向と「天羅」としての象徴

辰は「天の門番」または「天羅(てんら)」とも呼ばれ、天と繋がる存在として知られています。

天に昇る龍の姿に象徴されるように、辰は高い理想やプライド、そして逆境に負けない上昇志向を象徴します。

この「天羅」は、天からの情報やインスピレーションを受け取るアンテナのようなものであり、辰の直観力や霊感の強さにも繋がります。

構造の複雑さと内包エネルギー

辰は陽の土でありながら、蔵干に乙(木)・癸(水)・戊(土)を持ち、非常に多彩なエネルギーを内包しています。

これが「多才」「柔軟性」「再生力」といった特徴を生み出しています。

辰の特徴まとめ

  • ・芽吹きのエネルギー:春の終わり、成長力が強い
  • ・粘り強さと復活力:困難に直面しても再起する力
  • ・直感と霊感:天に繋がる直観力を持つ
  • ・財運の波:極端な吉凶の差がある

戌の強さとは?守護の力と地獄の門番としての役割

「地網」と守護の象徴

戌は「地獄の門番」や「地網(ちもう)」と呼ばれ、悪しきものの侵入を防ぐ守護の力を持ちます。

地網とは、地中のエネルギーの乱れを制御し、これ以上の堕落や破滅を食い止める防御的エネルギーです。

ギリシャ神話のケルベロスにも例えられ、地を司るパワーの強さが際立ちます。

🔱 ギリシャ神話におけるケルベロスとは?

ケルベロス(Cerberus)は、ギリシャ神話に登場する冥界の番犬です。冥王ハーデスに仕える存在であり、「死者の国=冥界(タルタロス)」の出入り口を守っているとされています。

特徴:

  • 三つの頭を持ち、尻尾は蛇でできている
  • 生きた人間が冥界に入るのを防ぎ、
  • 一度入った魂が二度と現世に戻らないように見張る

象徴的な意味:

  • 境界の番人(この世とあの世の境界)
  • 絶対的な防御・制御力の象徴
  • 「守る者」としての強大な力の化身

✴ なぜ戌(いぬ)と重ねられるのか?

四柱推命における「戌」は、「地獄の門番」「地網」とも呼ばれ、ケルベロスのように境界を守る存在として位置づけられています。つまり:

戌=現実世界の堕落を防ぎ、乱れたエネルギーを封じる守護者

ケルベロス=死者と生者の世界を隔てる番人

この役割の類似性から、比喩的に「ケルベロスのような存在」と例えられるわけです。

構造の多様性

蔵干に辛(金)・丁(火)・戊(土)を内包し、バランス感覚に優れたエネルギーを持つのが特徴。現実的でありながら、感性にも優れています。

戌の特徴まとめ

  • ・守護力の強さ:家族・組織を守る
  • ・社交性と商才:気配り上手でビジネスセンスあり
  • ・意志の強さ:頑固だが信念を曲げない
  • ・地に足のついた判断力:実務能力に長ける

辰と戌に共通する「陽の土」とは?

陽の土の特性

辰と戌はともに「陽の土」。これは四柱推命において季節の変わり目=“土用”にあたり、非常に重要な要素とされています。

他五行との違い

木・火・金・水のいずれにも属さず、それらを安定させる「基盤」として機能。陰の土(丑・未)とは異なり、陽の土はより活動的・主導的な力を持っています。

季節の転換点としての役割

  • 辰:春から夏への橋渡し
  • 戌:秋から冬への橋渡し

「天羅地網」の関係とその意味

「天羅地網(てんらちもう)」とは、辰(天羅)と戌(地網)が命式内で組み合わさることで生まれる特別なエネルギー配置です。

  • 辰=天羅:天界の門を守る存在。天と繋がる直感や理想、霊的な情報を象徴。
  • 戌=地網:地獄の門を守る存在。現実を制御し、堕落や混乱を封じ込める力を象徴。

この2つが命式内に揃うと、天と地の両極を司るエネルギーが共存し、「全体を制御する力」「非凡な洞察力」「強い使命感」をもたらすとされています。

相反する天と地の力

辰が「天の門番・天羅」、戌が「地獄の門番・地網」とされることから、両者が同時に命式内に存在することで、「天羅地網」という強力な縛りと洞察力を生み出します。

精神的緊張と成長

この対立関係は命式内で葛藤を生みますが、それが逆に精神性や意志の強さ、自己制御の高さに繋がります。辰は天の理想と直感を、戌は地の現実と規律を司り、両者がバランスすることで、天と地を結ぶ使命感や全体を俯瞰する力が養われます。

洞察力と支配力

辰と戌を両方持つ人は「天から地までを統べる能力」を持ち、非凡な洞察力を発揮すると言われています。この関係性は、命式に強烈なインパクトをもたらし、良くも悪くも“特別な使命”を帯びやすくなります。

魁罡における辰と戌の特別な役割

魁罡とは何か?

「魁罡」は、北斗七星の先端を示す言葉から来ており、「常人とは異なる道を行く者」「凶も吉も極まる力を持つ者」とされます。

🌌 魁罡と北斗七星の関係とは?

「魁罡」の「魁(かい)」という字は、北斗七星の最初の2つの星(第一星・第二星)を指す言葉です。

この2つの星は「天枢(てんすう)」「天璇(てんせん)」と呼ばれ、北斗七星の“先端”を構成しています。

  • 「魁」=先頭・先駆け・最初の星(方向を示す)
  • 「罡」=北斗の「罡星」=星座の名にちなみ、強いエネルギーや鋭さを象徴

このように、魁罡は「先端をゆく特別な星」という意味から転じて、常人とは異なる強烈な個性や、吉凶が極端に出やすい星として捉えられています。

🪐 なぜ四柱推命で「魁罡」と呼ばれるのか?

四柱推命では、「庚辰・庚戌・壬辰・戊戌」という干支の組み合わせを「魁罡」と呼びます。これらは陰陽・五行・地支の性質において特に剛健・異才・波乱の運命を象徴する組み合わせとされ、北斗七星の“先導する星”のイメージと重なるのです。

魁罡に現れる辰・戌

「庚辰」「庚戌」「壬辰」「戊戌」などの命式は、辰・戌という強い地支と天干の組み合わせで、独特な魅力と波乱の運命を持ちます。

魁罡の特徴

  • 意志の強さと先導力
  • 優れた言語能力・創作力
  • 美しさと威厳の共存
  • 吉凶の振れ幅が大きい

まとめ

辰と戌は単なる十二支の一つではなく、「陽の土」としての力強さ、「天羅地網」の象徴としての葛藤と成長、そして「魁罡」としての特別な宿命を担う存在です。命式に辰・戌を持つ方は、その内なる力と向き合うことで、自分の使命や運命の道を切り拓くヒントが見つかるでしょう。鑑定においても、辰や戌があるかどうかは大きな鑑定ポイントとなります。

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四柱推命において「身弱(みじゃく)」とは、生まれた日の天干(日主)の気が弱い状態を指します。これは単なる「弱さ」ではなく、独自のエネルギーバランスを表す概念です。

身弱の判断は、日主と地支の力関係、月令の影響、失令(日干が月支から剋される関係)の有無などから行います。特に月支が日主を弱める関係にある場合、身弱の傾向が強まります。

身弱の命式には短所もありますが、見逃せない強みがあります。繊細な感性、優れた適応力、協調性の高さ、共感力と理解力、人を巻き込む能力などが特徴です。特に芸術的才能や時代の流れを読む力に優れ、周囲の応援を得やすいという利点があります。

極身弱の命式は、失令に当てはまり、天干・地支に日干を弱める要素が多い状態で、従児格、従財格、従殺格、従勢格などに分類されます。それぞれ創造性、社交性、忍耐力、柔軟性などの特性を持ちます。

身弱の命式を活かすには、自分の強みを理解し、無理のない生活リズムを作り、感性や協調性を活かせる仕事を選び、信頼できるパートナーを持つことが大切です。現代社会では、柔軟性や感性の鋭さが大きな強みとなり得るのです。
ABOUT ME
森田 江梨子
動画教材とマンツーマン講座で学ぶ! 世界一わかりやすい四柱推命スクール代表 森田江梨子です。 日常生活に、四柱推命を取り入れ運気を上げて欲しいと思っています!